今日はショートサイズのパン講座です。
中種法というのはご存知でしょうか?
米国で開発された方法で個人パン屋をリテイルベーカリーといいますが、逆に大手のパン屋さんであるホールセールベーカリーでこの中種法が主製法となっています。
パンを作る際に、ストレート法、液種法(ポーリッシュ法)、オーバーナイト法、レスペクチェスパニス法、いろいろ聞いたことがあると思いますが、よくホールセールの工場などで採用されている「中種法」とはどんなメリットがあるでしょうか?
使用小麦粉の70%を先に水とパン酵母で発酵させ、のちの全ての材料を混ぜ合わせる方法です。
こうすることで、発酵の安定性、その後の発酵時間の短縮、そして何よりの機能が、大型製法での機械耐性が強くなります。
どういうことかというと、
パン酵母が発酵する際に産生するエタノールや有機酸、小麦やパン酵母に付着した乳酸菌が発生する有機酸
これらが、グルテン凝集物の凝集性を顕著に低下させる働きがあるからだそうです。
生地中に1%あれが効果が発揮され、2%になるとより顕著な効果が現れます。
エタノールより有機酸の方が、より効果が高いです。
凝集性の低下ということは、生地を引っ張ったときに、切れるまで伸びる長さが、どんどん長くなる=長く伸びるようになる。
と、いうことです。
中種法だと、生地が伸びやすくなるのです。伸びるということは、機械で力強く混ぜても生地が切れないので、耐性がある。ということになります。
有機酸とは、パン酵母ならコハク酸、乳酸菌なら乳酸や酢酸を指します。
ちょっとややこしくなりすぎましたでしょうか・・・。
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